わたしたちにできること
新築について
今、未来は「脱炭素(カーボンニュートラル)」に向かっています。具体的には、2050年に日本全体が脱炭素社会にならなければなりません。脱炭素というのは二酸化炭素を排出しないということですが、そのためには単純に石油や石炭などの化石燃料を使わないということだけではなく、建物をつくる、そして使うエネルギーを減らす必要があります。これから建てる建物は2050年になった時にももちろん存在していますから、脱炭素は今から取り組まなければなりません。
私たちが設計する建物は、使うエネルギーが少なく、誰にとっても快適で健康的な日々を支えてくれるものであって欲しいと思っています。
リノベーションをしたい
今、日本には5000万戸を超える住宅があり、さらに空き家も約850万戸あるとされています。長く日本では新築が優遇される政策が取られ多くの住宅がつくられた結果です。しかし今あるものを壊してばかりでは日本はずっとお金を払い続ける社会になってしまいます。
その建物が過ごしてきた「時間」には、新しいものにはどうやっても得られない「価値」があります。耐震性能を増し断熱性能を高めることで、時に新築を上回る性能を持った味わい深い建物へと変えることができます。スタジオAでは今後も多くの「そこにしかない価値」をつくっていきたいと考えています。
断熱への取り組み
「地球環境」「健康」「快適性」のために断熱が重要です。環境によって体調が左右されることを思えば、建物の環境を整えることが健康に繋がることも理解できると思います。年間数千人が住宅内で亡くなる「ヒートショック」は断熱性能が低い(つまり寒い)ことが原因です。昨今は家の中で熱中症にかかる事例も増えており、これも断熱性能を上げることで防ぐことができます。スタジオAでは新築住宅は「HEAT20 G2クラス※1」以上を目指して温熱環境を計画し、リノベーションでは耐震だけではなく断熱改修を基本としており、新築/リノベーションに関わらず全ての建物に断熱性能に配慮しています。
また、断熱に取り組む工務店に向けての施工方法の現場指導や、専門性の高いコンピューターソフトを用いて、今あるプランを元に断熱性能だけを計画するお手伝いもしています。さらには自治体や一般の方向けにDIYによるワークショップなども行っています。※1 HEAT20:一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会
そもそも断熱とは?
断熱性能が高いと何がいいの?
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一般の方向けエコハウスの設計
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所有でも賃貸でも、スタジオAでは全て「断熱とデザイン」に長けた高性能なエコハウスを設計しています。暖かい住宅では省エネルギーなだけではなく、風邪そしてアトピーや喘息などのアレルギー、高血圧や心筋梗塞、脳溢血、そしてヒートショックのリスクが下がることがわかっています。サッシの性能も上がり静かで暖かくなるので「よく眠れる」というデータもあります。私たちは住宅はどんな人にとっても安心して暮らせるものであって欲しいと考えています。
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工務店や施工会社向け断熱施工指導
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高性能なエコハウスをつくるためにはそれぞれノウハウがあり、それをサポートする技術指導を行っています。大工さんや職人さんに効率よく覚えてもらうだけではなくレクチャーを行い「なぜ断熱が必要なのか」ということを知ってもらうことで、現場がより積極的に取り組めるようなります。そして何よりお客さまと一緒に喜んでもらえる、そんな現場をつくることができます。
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一般の方と施工会社向け温熱環境シミュレーション
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建物が建てられる環境はそれぞれで、また建物の形状や窓の大きさなどによっても必要な断熱性能が異なってきます。スタジオAでは建物にかかるエネルギーや必要な性能をシミュレーションで診断し、わかりやすく数値化した上で改善計画の提案を行っています。
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一般の方と行政の方向けDIYエコリノベワークショップ
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高性能なエコハウスの話をすると誰もが「いいものだ」というのに普及していないのは「体感」が足りないからだと考えています。座学によるレクチャーとDIYで行う断熱改修を通して断熱することを体感してもらうことで、知識と技術を学ぶことができます。ワークショップ形式を通して、断熱に対する意識やコミュニティーの醸成にも寄与します。